杉 岳志(すぎ たけし)

杉 岳志(すぎ たけし)

杉准教授

職    名

 准教授

研 究 分 野

 日本近世史、文化史
(研究内容を詳しく知りたい方はこちらへ(外部サイト)

〇教員メッセージ

このページをご覧の皆さん、歴史に興味はありますか?中には歴史が大好きという人もいるでしょうが、一方で、歴史は暗記ばかりなので嫌いという人もいるのではないかと思います。確かに、高校までの歴史の授業では暗記しなければならない事項が少なくありません。でも、暗記のせいで歴史が嫌いになるのは、球技に例えるなら基礎練習だけで嫌いになってしまうようなものです。球技の楽しさは基礎練習ではなくて試合ですよね。歴史を学ぶ楽しさ、その魅力を知らないまま、暗記科目だからという理由で歴史を嫌いになるのは実にもったいないと思います。

「この授業を受けた事によって、自分の当たり前は決して当たり前ではないという考えを大切にしなければならないと改めて感じるようになった」という感想を書いてくれた学生がいました。歴史を学ぶことによって、「今」の「自分」を中心とするものの見方から自由になることができます。そうして獲得したものの見方は、未来を考える際にきっと役に立つはずです。


〇主な担当授業

・日本の歴史(文化史)(3年次春学期)

天変地異を文化史の側面から考察し、江戸時代の人々が我が身に降りかかった天変地異をどのように理解したのか、そしてどのように対応したのかを検証します。天変地異を切り口として、過去もまたひとつの「異文化」であると理解すること、そしてわたしたちの文化と社会を相対的に捉える視点を獲得することが授業の狙いです。        

・しまね歴史探訪(3年次春学期)

松江城下町フィールドワーク根県の歴史に対する理解を深めることを目標に、島根県を構成するかつての出雲国・石見国・隠岐国の歴史を学修します。城下町の雰囲気を色濃く残す松江と津和野でフィールドワークを実施し、講義で学んだ地域の歴史を体感します。

 

 

〇研究テーマ

「文化史」と聞いて皆さんが思い浮かべるのは、芸術作品やその作者、あるいは「鎌倉文化」や「元禄文化」のような時代ごとの文化ではないかと思います。現在の文化史研究は、こうした狭い意味での文化から、習慣や人々の価値観、生活様式といった日常生活の分野へと研究の対象を広げています。
私自身の研究テーマは「江戸時代における天変の文化史」です。現在では彗星が一定の軌道上を周回する天体であることは常識ですが、そうした見方が日本にもたらされたのはわずか二百数十年前のことに過ぎません。それまでは、彗星は天の異変、すなわち天変に他なりませんでした。天変に対する人々の反応を読み解いていくと、これまでとは異なる過去の姿が浮かび上がってきます。