私のオススメ本
第198回 懐かしさを感じた人にオススメ
松江キャンパス 図書館司書 野々村佳緒里
私のオススメ
『ねないこはわたし』
せなけいこ著
文藝春秋 2016年7月発行
懐かしい表紙に惹かれてこの本を手に取りました。この表紙の貼り絵を見れば、誰の作品か一目で分かりますよね。
私が1番心に残ったのは、『ねないこ だれだ』の創作秘話についてです。
ふとんに入らないで遊んでいると……
おばけの時間になっちゃうよ。
おばけにされて、おばけの世界へ飛んでっちゃうよ。
中略
でも描いた私は、しつけのためとか、ましてや怖がらせようなんてつもりは、全くなかった。
え、そうなの!?我が家の”ねないこ”におばけの本でも読んでみようかなと考えていた私は衝撃を受けました。それと同時に、私も子どもの頃は、このおばけをちょっと怖いと感じながらも、興味津々で読んでいたことを思い出しました。
本書は、せな氏はじめての「大人も楽しめる絵本」だそうです。様々な作品の秘話を知れることはもちろん、貼り絵の際に使用した紙や切り取った形のまま残っている紙の写真などは、まさに大人が楽しめるものとなっています。
私と同じように懐かしさを感じた人はぜひ。