今月の展示

「小説書き出しコンテスト」に参加しよう(2024年5・6月)

 
 6月3日(月)~6月28日(金)に「小説書き出しコンテスト」を開催します!
 「小説書き出しコンテスト」とは、あらかじめ設定された部門の中から好きな部門を選び、小説の「タイトル」と「書き出し(54字以内)」を考えてもらい、投票によってチャンピオンを決めるというコンテストです。3キャンパス合同企画となっており、各部門の優勝作品には図書カードがプレゼントされます。
 
 さて、小説の書き出しと聞いて、なにか思いつくものがありますか?
 
  メロスは激怒した。
 
  吾輩は猫である。名前はまだない。
 
 前者は、太宰治の『走れメロス』、後者は、夏目漱石の『吾輩は猫である』ですが、これらは特に有名な書き出しなのではないでしょうか。
 紀伊國屋書店新宿本店では、2012年に「ほんのまくら」フェアが開催されました。本には、まくら部分、つまり書き出しだけが書かれたブックカバーがかけられており、本のタイトルや内容も分からない状態になっているため、書き出しだけで本を選ぶというものです。朝日新聞の取材時(注1)にこのフェアで1番売れていたのは、「あした世界が終わる日に 一緒に過ごす人がいない」という書き出しの詩集だったそうです。
 
 今回の「小説書き出しコンテスト」では、読みたいと思わせるタイトルと書き出しを考えてもらい競う企画です。小説を書くとなるとハードルが高いですが、タイトルと書き出しだけではあれば、どうでしょう。書けそうではないですか。
 展示では、今回の企画の参考にした「54字の物語」シリーズや同じ書き出しからはじまる小説などを展示していますので、参考にしてみてください。
 


(注1) 「『まくらカバー』文庫、大売れ 包装に冒頭の一節、題名は買ってから 紀伊国屋フェア」. 朝日新聞. 2012-08-22, 夕刊, p.9, 朝日新聞クロスサーチ, https://xsearch.asahi.com/kiji/image/?1715738258847, (参照 2024-05-15)
 

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